今年の3月に父が亡くなり、松原での家族葬でお別れした後、相続を母と行なうことになりました。 その際、父が生前、飲食業を自営で行なっており、そのお店をどうするかという事に直面しました。 長患いだったので「まだお店が再開できるかも」という思いもあったのか、父は自分で店をたたむのを頑なに拒んでいたので、何の手続きが必要かほぼ手探り状態でした。 確かに自分で閉店の手続きをするのは辛いでしょうが、残された家族は故人自信が行なうべきだった手続きを行なわなければならず、「本当にこれでいいのか」という気持ちで一杯になります。 この経験を通じて生前整理の大切さ感じました。 特に大切なのは ①手続き関連の準備 ②持ち物の処分方法の相談 この二点についてです。 ①については、たとえば預貯金、保険といった金融関係の内容や書類のありかの確認や取りまとめが特に重要です。 本人が亡くなった後だと、どこに何があるのか、どんな契約をしていたのかがまったく分からなくなってしまいます。 私が直面したのは前述したお金関連のこと以外に飲食業の閉店にはどんな手続きが必要なのか?ということでした。 今はインターネットで手軽に調べることができますが、本人がいるうちに手続きするのと、亡くなった後では手続きの煩雑さが雲泥の差です。 ②については、一般の方ならば本人の趣味に関するもの、洋服といった割と片付けやすいものですが、私の場合は「お店自体」をどうするかでした。 改装をし賃貸に出すのか、解体してしまうのかという問題です。 本人がいれば意向を確認することができますが、亡くなってしまった場合は家族で話し合って決めるほかありません。 その際に意見の相違があったり、故人の意向について確認しなかった後悔といった問題が発生します。 こういった問題や課題が起こることがはっきりとわかっているのならば、家族全員で「今後どのような方向で手続きをしていくか」ということは生前にしっかりと相談し、その内容で手続きや整理をしていくことは、故人にとっても残された家族にとっても有意義なことで、決してマイナスに考えることではないと今回の経験を通じて学びました。 |