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祖父の生前整理に、一同びっくり

ある年、祖父からのお年玉が急に大幅な金額アップをしました。孫たちは皆一律で同じ金額。聞けば生前整理の一環とのことでした。祖父は他にも枚方の家族葬の斎場見学にも出向いたり終活を進めていて、贈与税のかからない範囲で、お年玉として少しずつ財産を分配することにしたようです。
その高額のお年玉は数年続き、その間にも祖父は、銀行口座の整理、権利関係の書類の整理、税理士さんに財産の相談、遺言書の作成…と、「誰かが亡くなった時に、遺族が苦労すること」であろう諸々をサクサクと手配。具合が悪いわけでもないのにどうしたの急に、というのが私たちの正直な気持ちでしたが、やはり高齢になって、自分がいなくなったときのことを考えるようになったようでした。
祖父は多趣味でしたので、長年書斎には本やレコードが山積みでした。大切にしているから売ったりはしない、とずっと言っていたのに、それすら整理し始めたときには驚きました。生き急いでいるようにすら見えてなんだか悲しくなったりもしましたが、「本当のお気に入りだけいくつか残すからいいんだ。決めたんだ。」と本人が言うので、尊重する他ありませんでした。
数年後祖父は亡くなりましたが、まあその後の手続きのスムーズなこと。あっけないほどでした。
やっぱり、本人の意思で、できるうちに、ある程度の整理はしておくべきだな、と強く実感しました。